多数の診療科と病床を持つ医療機関を、一般的に総合病院と言います。地域の中核病院や大学病院を指すことが多いでしょう。

総合病院で働く看護師は、外来担当と病棟担当、手術室担当に大きく分けられます。
外来担当は診察の補助やバイタルサインの測定、採血などの検査が主な仕事です。また、患者さんに生活指導を行うこともあります。
病棟担当は担当する診療科によって仕事内容が違うものの、24時間シフトで交代しながら勤務するのは同じです。検温や清潔ケア、薬の管理など以外に、患者さんの不安な気持ちを取り除くよう心のケアが求められることもあります。
手術室担当はオペの補助が仕事で、機械出し看護師と外回り看護師に分けられます。前者は手術で必要な器具や道具を準備して、オペ中確実に医師へ渡すのが主な仕事です。一方、後者は患者の術前処置や状態観察、麻酔の介助など、幅広くサポート業務を行います。

クリニックには無床診療所と有床診療所があり、オペ室があっても総合病院ほどの大手術は行われないのが一般的です。

無床診療所の場合、医師が提携を結んでいる病院で自分の患者のオペを行うこともあります。病院でオペを行う際、医師は看護師を連れて行くわけではないので、クリニックにおける看護師の仕事は外来業務が基本というのが、病院との仕事の違いと言えます。
残業はあっても夜勤はなく、日曜祝日が休みであるため、プライベートな時間を確保できる人は多いです。ただ、病院の方がやりがいを感じられるという看護師は少なくありません。

このように、医療機関によって変わる看護師の役割を把握しておけば、自分が最も輝ける活躍の場を見つけることができるでしょう。